半導体や電子分野で使われる“特殊な金属材料”を扱う会社です。
顧客の生産回復とともに引き合いが増えており、この流れを受けて会社は、通期予想を上方修正しています。
さらに、期末配当も当初予想から増配しており、利益の改善が株主還元にもつながり始めています。
株価は短中期で30%台後半の上値余地を見込みます。
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銘柄詳細(何で稼ぐ会社か)
上方修正の中身(どこが良かったのか)
株価が動きやすい材料(カタリスト)
気をつけるべきリスク(市況・為替など)
フルヤ金属(7826) 現値:3,515円
1. どんな会社?
フルヤ金属は、イリジウム/ルテニウムなどの「白金族金属(PGM)」を使った高機能材料を得意とする会社です。
事業は主に、
・電子(携帯電話のSAWフィルター、光ファイバ増幅器内で使用される光アイソレーターなど)
・薄膜(HDや次世代半導体用の貴金属スパッタリングターゲットなど)
・サーマル(半導体製造装置の熱電対や温度管理関連製品など)
・ファインケミカル・リサイクル
・サプライチェーン支援(貴金属原材料販売など)
といった形で構成されています。
2. 直近決算:何が良くて、何が変わった?
① 1Qの結果
・売上高:232億円
・経常利益:34億円
関税問題が落ち着き、顧客の生産が戻ってきて、引き合いが増えているようです。
② 通期の上方修正
会社は通期予想を上方修正しています。
・売上高:640億円(従来より+90億円)
・経常利益:90億円(従来より+20億円)
③ 配当を当初予想から増配。
・期末配当:75円(当初予想+15円)
前期比では減配(96円→75円)だが、利益改善を背景に、当初の配当予想(60円)から引き上げており、株主還元への意欲が示されました。
3. どこが強いの?(株価に効くポイント)
会社の説明では、
・薄膜関連が引き続き好調
・電子分野で新しい需要を取り込み
・サーマル分野も復調の兆し
といった点が挙げられています。
また、資産をスリムにする流れの中で、貴金属単体の販売にも注力し、業績に寄与しました。
ここが重要で、「半導体まわりの回復」+「収益の出やすい分野が良い」という形で、業績が上振れしやすい土台ができてきています。
4. 中長期の方向性(会社がどこを目指すか)
会社は2030年に向けて、
売上高1,500億円、経常利益200億円、ROE10%以上、ROIC8%以上、配当性向25%以上
といった目標を掲げています。
短期の景気だけでなく、中長期でも伸ばしていく意志を数字で示している点は評価できます。
5. バリュエーション
・予想PER(今期26年6月期コンセンサスによる):11.8倍
・PBR:1.34倍
・配当利回り:2.1%
バリュエーションが安く、また、「上方修正+増配+中期目標」という評価が見直されやすい条件が揃ってきた点を重視します。
6. 株価が動きやすい材料(カタリスト)
上がりやすい材料
・追加の上方修正
・半導体関連(薄膜分野)の好調継続
・還元強化(増配の継続/自社株買い)
・中期目標の進捗が分かりやすく示される
下がりやすい材料
・PGM価格の急変
・円高
・半導体・データセンター投資の減速
・顧客側の在庫調整長期化
7. いちばん大事なリスク
この銘柄は、貴金属価格(特にイリジウム・ルテニウムなどPGM)の変動が、売上・利益に影響しやすいという構造を持っています。
調達ルートの複線化やリサイクル強化で影響を抑える努力はしていますが、完全に避けることはできません。
つまり、「半導体の良し悪し」だけでなく、「PGM価格」「為替」でも株価が揺れやすいという点は必ず意識する必要があります。
8. 投資判断
買い推奨(短中期)。
来期(27年6月期)のEPSを300円と想定し、フェアPERを16倍として、
300円x16=4,800円(+36.6%アップサイド)を目標株価とします。
理由は、
・1Qが増収増益で、需要回復が確認できる
・通期予想を上方修正
・増配(75円)も実施
・中期の成長・還元目標が明確
と、評価が見直されやすい条件が揃ってきたためです。
割安な半導体関連銘柄としての評価が高まれば、比較的短期での大幅上昇もあり得ます。
一方で、PGM価格・為替の影響は避けにくいため、分割買いや押し目の意識も必要です。
9. ロスカット株価
2,800円
リサーチのコラム(DX)
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