2021年8月29日 アップデート
こんにちは!読者の皆様・・・
インデックス(リバランス)分析のコラムで、頻繁に出てくる用語を説明しておきます。
全般
- インデックス・イベント: パッシブ運用におけるウェイト変更(銘柄入替、新規採用、削除等)に伴う売買を指しています。
- 基準日(リバランス日): パッシブ運用がリバランスを実施する日の事。ただし、全部がこの日に売買される訳では無い。
尚、インデックスはその日の終値基準で算出される。 - 発表日(公表日): 銘柄入替やウェイト変更などが公表される日。例えば、TOPIXのFFW変更は月初第五営業日の夕方公表。
- ベンチマーク(BM): 指標となる指数(例えばTOPIX)。
- ターンオーバー: ポートフォリオにおけるリバランスの比率や金額。
- 実需: 年金、投信など。
- FFW(Free Float Weight): 浮動株比率を指しています。TOPIX指数を計算する際、発行済株数を使用するのでは無く、発行済株数にFFWを掛けて計算されています。
例えば、発行済1千万株、75の場合、TOPIX計算用株数は、1千万株×0.75=750万株 となります。FFWは定期的に変更されるのですが、0.75から0.85に上昇した場合、TOPIX計算用株数は、1千万株×0.85=850万株となり、単純計算では、想定買い需要は100万株・・・となります。
値動きに関するもの
- リバランスSP(スプレッド): インデックス・イベントのリバランスにおいて、売りポートフォリオと買いポートフォリオを作成、その値動きの差の事を指しています。一般的には、公表日の終値を100とし、そこから相対的な値動きを観察します。
- 順方向(逆方向): リバランスSPが、プラス(マイナス)収益になっている状態を指します。
- 逆噴射: リバランス日に、大幅に逆方向に動くことを指しています。
- トラッキング・エラー(TE): ベンチマークとのリターンの乖離。
取引手法に関するもの
- プレポジション: インデックス・イベントの事前のポジション、ヘッジファンド、証券会社自己など。
- 引け値ギャランティ: その日の終値で取引を決める商い。通称・・・引けギャラ、引けG、CG
- VWAPギャランティ: その日のVWAP値(加重平均)で決める商い。通称・・・Vギャラ、VG
- EFP(Exchange For Physicals): 現物売り・先物買い(またはその逆)を同時に行う取引。
例えば、TOPIX型現物100億円売り・先物100億円相当買い
主に表で出てくる用語
- 売買: リバランスで発生する売買の方向
- TPX15%: 経験則及び市場のコンセンサスで、TOPIXで運用されるファンド総額のうち、TOPIXパッシブの保有が15%であるという前提で計算しています。
- ADV5: 5日平均での1日の平均売買高を使い、リバランスにかかる日数を計算しています。
- ウェイト%: リバランス総額に対する当該銘柄の金額でのウェイト%
- 騰落率: 弊社基準日(ほとんどは発表日)から現値への上昇率&下落率
- FFW変更: 定期的に実施されている浮動株を加味したウェイトの変更。
- 自己株式消却: 自社株買いを実施後に株を消却すると、パッシブ的には売り需要が発生する。
- 公募: 公募増資で株数が増える事で、パッシブ買い需要が発生する。
- ロール メイン: 先物ロールの集中する日。
- QIR: MSCIのリバランスの略称。クオータリーインデックスレビュー(四半期でのインデックスの見直し)の略称。
これらの用語を知っているだけで、インデックス・イベントの話が分かりやすくなります。
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インデックス(リバランス)分析のコラム
収益機会として日経平均のリバランスを利用したトレードははあまりにも有名ですが、TOPIXについても収益のチャンスは大きいといえます。また違った切り口でのインデックス投資のニーズが機関投資家から年々増すとともに、MSCI(サブシリーズ含む)、FTSEはその残高を増やし、そして新たに生まれたスマートベータインデックスも重要度が増しています。このコラムではそうしたインデックス(主にリバランス)についての分析、そしてそれを投資に生かす提案を行います。
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