注目されていたパウエル議長の発言は、「もう一段の利上げが必要だ」というタカ派的なものと、「ディスインフレのプロセスが始まった」というハト派的なものと、両方を含むものでした。そのためその前後で米株市場は上下に揺れる展開でしたが、最終的にはいいとこ取り的にハト派的解釈が勝ったようで、米株指数はそこそこ上げて引ける結果となりました。
それを受けた本日の日本株は、米株上げ(プラス材料)と、やや円高(マイナス材料)の方向性が綱引きとなって、終わってみればTOPIXはほぼ変わらず、円高を気にする日経平均が少し安いと、膠着状態が続く結果となりました。その間隙を縫ってという訳ではありませんが、今日も昨日に続き中小型株が強かったのは良かったです。
以前も少しコメントしましたが、経済の先行き不透明感があるこの状況で、第3四半期までの数字がたとえ良かったとしても、通期(第4四半期)に強気な数字を出すことは難しいので、今日ここまでの決算では、株価を押し上げるようないい数字はあまり出てきていません。第3四半期累積の数字が良くても通期の数字が据え置きとなると、多分保守的なんだろうなとは思いつつ、失望感から売られるという傾向になりがちです。マーケットの方向性が読みづらいだけではなく、そうした意味でも、全般的なリスク減らし気味のお勧めは継続です。
ポートフォリオマネージャーつぶやき
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