会員様より以下のようなご質問がありました。

「目標株価の他に、『3倍もありえる』と記載がある場合、どの位の期間で達成すると考えれば良いのでしょうか?」

非常に良いご質問であり、他にも疑問に思われている方がいらっしゃると思いますので、このコラムで回答したいと思います。

 

通常、コラム会員様には、ロスカットルールでの資産運用を推奨しています。
(→ ロスカットルールについてはこちらのコラムをご覧ください)

弊社では、6ヶ月以内で目標株価を達成すると思われる銘柄を新規推奨しています※。達成できなかった場合、情報の鮮度などとの兼ね合いから、6か月経過時点での手仕舞いを推奨しています。その他、ロスカットのケースも含めましても、いずれにせよ6か月以内でのポジション解消を想定しています。

※過去のデータでは、目標株価到達率は55%(2021年9月11日現在)

 

一方、「ありえる」株価については、どのような位置づけで、どの位の投資期間で株価達成をするのでしょうか?

「ありえる」株価については(当然、弊社の目標株価も)、業績(一株当たり利益)をベースに設定していますので、例えば決算発表時などに、会社側から良い業績が発表されることが一番大きなカタリスト※です。あるいは、いい業績になることを予想させるニュースもカタリストとなります。

※株価を動かすきっかけとなる材料やイベントを指します

これらの情報は、いつどのように発表になるかは推奨時には分かりません。

そういう意味では、「3倍もありえる」(ので株価が3倍になるまで待つ)から、何年も長期保有しなければならない(=大きいリターンを望むなら長期保有が望ましい)ということでは必ずしもありません。早くいい数字が出てくれば、早く株価は上がるからです。つまり、株価がどの位の期間で上昇するかは、良い業績の発表のタイミングによるということです。

(しかし、日本の会社は概してコンサバであり、非常に良い業績を見込んでいても小出しに発表することが多いため、結果的には長期保有となってしまうことが多くなります。)

 

最後に、目標株価と、『3倍もありえる』などと記載する場合の違いについてご説明いたします。

・目標株価

会社訪問など独自の取材や、様々な情報を使って計算されるEPSと、マーケット全体のPER、業界の平均PER、そしてその銘柄固有の特徴(業界でのポジション、規模、成長性など)を加味して予想されるPERからはじき出される株価。基本的には6か月以内を目途としているもの

・『3倍もありえる』などと記載する場合

現時点でのベストケースシナリオで業績が伸びていくと、達成するであろうEPSから導き出される株価。これは目安の株価であって、目標株価ではない

 

なお、例えば、

  • 投資期間2年で3倍(+200%)を目指すのか(年率+100%)
  • 途中投資期間半年で2倍(+100%)であればそこで降りるのか(年率+200%)

はその時点での相場環境を加味したり、会員様の投資資金効率での判断となろうかと思います。

 

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投資助言営業マンのコラム

弊社の投資判断・分析者の投資推奨には絶対の自信を持っておりますが、またその一方、助言業務の営業をやっていますと、お客様から学ぶことも多々ございます。考えてみれば日本の中小型株は個人投資家こそが主役のマーケット。助言者としてアドバイスしながらも、主役たるお客様との情報交換を通じて得たマーケットの全体感や今ホットなテーマ、個別株などを情報を、リアルタイムでお伝えしていこうと思っています。