弊社の推奨銘柄では必ず、【目標株価】が存在します。

この目標株価とは何なのか?

今回のコラムでは、目標株価について解説したいと思います。

 

いい銘柄とは?

弊社は、推奨銘柄を出す際、「ファンダメンタルズ分析」を主、「テクニカル分析」を従としています。

これは、「ファンダメンタルズ分析から厳選された”いい銘柄を”、テクニカル分析により”タイミング良く”投資家の皆様に推奨」という意味です。

「いい銘柄」というのは、「市場から本来の価値で評価されていない=今の株価よりアップサイドが見込める」ということです。

そして、ファンダメンタルズ分析上で「いい銘柄」と言えるかどうかは、2つの変数で決まります。

皆さんもよくご存知の

EPS(1株当たりの当期純利益)

PER(株価収益率)

です。

 

予想株価とは?

EPSは、一般的に四季報に掲載されている今期末の予想、企業からの適時開示の最新予測値を使うことが多いです。従って、EPSという場合は、予想EPSを指すことが多いです。

で、PERは、

現在株価 ÷ 予想EPS

で計算されます。この場合も、予想EPSを使っているため、予想PERとなります。

 

つまり、

現在株価 = 予想EPS × 予想PER

となります。

この計算式から、

・予想EPSが、今の数字より大きい
・予想PERが、今の数字より大きい

のどちらか、もしくはその両方の現象が起きると、

現在株価 < 予想EPS’ × 予想PER’

となることがお分かりになると思います。これが予想株価の概念です。

 

予想株価の具体例

より分かりやすいように、A社の具体例を出して説明していきます。

現在株価:1,500円
予想EPS(適時開示の最新値):100円

とある場合、予想PERは、15倍(1500円÷100円)となります。

この状況で弊社が、「いや、コロナ禍で巣ごもり需要が発生し、売上が今の2倍になりそうだ。期末のEPSは150円が見込めそう」というファンダメンタルズ分析をした場合、

予想株価は、

150円 × 15倍 = 2,250円

となります。同時に、「この成長性は今後も続き、同じような成長をする企業のPERは20倍をつけていることが多い」という分析をさらにした場合の予想株価は、

150円 × 20倍 = 3,000円

となります。

これが一般的な予想株価の具体例です。

しかし、もう一つ予想株価を切り上げる場合があります。それが、市場環境の変動によるものです。

 

バリュエーションのストレッチによる予想株価の切り上げ

一方、予想EPSに変更が無いのに、予想株価を切り上げる場合があります。こちらのコラム記事のようにです。

それは、その株が属すセクション全体のバリュエーションが切り上がったことによるものです。

バリュエーションとは?

企業の利益・資産などの企業価値評価のこと。

本来の企業価値と現在の株価を比較して、株価が相対的に割安か割高かを判断する具体的な指標としては、株価純資産倍率(PBR)や株価収益率(PER)、配当利回りなどがある。

引用:https://www.nomura.co.jp/terms/japan/ha/A01974.html

例えば、銘柄推奨時のセクション全体のPERが15倍だったが、3ヶ月後、指数(日経平均とかマザーズ指数とか)の上昇に伴い、セクション全体のPERも30倍が普通になったとします。

そうすると、予想株価も

100円 × 30倍 = 3,000円

と計算が可能となるのです。

 

しかし、バリュエーションのストレッチは、注意が必要

市場全体が好調ということは、セクション全体のPERもあがり、A社の株価もそれに伴い上昇しているはずです。

ということは同時に、ボラティリティも上がっています。

参考:「短期間でのアップサイドの高さ」と「投資危険度」の関係

 

また、市場全体が好調ということは、突如として、利食い売りなども含めて「リスクオフ」になる可能性も高くなってきます。

 

そうすると、「20%のアップサイドを取りに行くために、ボラティリティが上がったことによる、例えば20%の下落リスクも享受するのか」問題が発生します。

 

このことから、弊社の方針としては、

ボラティリティが上がっているがゆえに、新しい目標株価に短期で到達する可能性もあるが、プレーするなら、余裕資金の中でも失っても良い金額で、トレーディング気味に、シャレ(遊び心)で取り組んでもらいたい

と考えています。

 

以上。今回は弊社の目標株価についての考え方を書きました。ぜひ参考にしてください。

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投資助言営業マンのコラム

弊社の投資判断・分析者の投資推奨には絶対の自信を持っておりますが、またその一方、助言業務の営業をやっていますと、お客様から学ぶことも多々ございます。考えてみれば日本の中小型株は個人投資家こそが主役のマーケット。助言者としてアドバイスしながらも、主役たるお客様との情報交換を通じて得たマーケットの全体感や今ホットなテーマ、個別株などを情報を、リアルタイムでお伝えしていこうと思っています。