引き続き円安を好感する流れが続き、日経平均+1.1%、TOPIX+1.0%と続伸となりました。先週金曜日にはグローバルリスク増大により少々パニック的に下げましたが、その前の木曜日の引け値と比較して、TOPIXは上回り、日経平均はほぼ変わらずまで戻しています。地政学リスクと原油高による株安懸念は続きますが、今のマーケットはそれよりも良好な米景気を好感した上げの雰囲気ですね。中国の生産回復をはやしてコモディティ関連銘柄(住友金属鉱山+4.8%など非鉄株や、三井物産+3.3%など商社株)が強いあたり、金融相場から業績相場に移行した本格的な上昇が始まった感もありました。

 

グロース250指数は0.6%と大型株指数に対しては少し見劣りしますが、引け値で701.55ptと700ptを回復し、順調についていってるといったところです。住石ホールディングス+10.0%(東証スタンダード)、さくらインターネット+11.7%(東証プライム)と、やや材料株っぽい雰囲気はありながらも中小型株のリーダー的銘柄が大きく上昇しており、中小型株への興味も戻ってきていることを感じさせました。エネルギー不足によりまだ全面高とはなっていませんが、個別プレーで良ファンダメンタルズ銘柄で大きく下がったものは少し拾っても良さそうです。

 

相場全体の雰囲気は悪くはないので、短期プレーをするのであれば、注意しながらも少し上目線で乗れるとは思います。ただ、明日10日夜の米3月CPI、11日夜の米3月PPIの発表までは大きな流れは出来ません。日経平均、TOPIXともに指数的には大きく安いわけでも高いわけでもないレベルですので、今現在で無理して動くところでもありません。少し戻した個別銘柄の株価に安堵しつつ待ちの姿勢を続け、CPI、PPIの発表後に流れができればそれに乗っていけば十分な局面ではあります。

 

 

 

 

 

 

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ポートフォリオマネージャーつぶやき

1000億円規模の投資運用を行ってきたファンドマネージャーの観点から、グローバル&日本、マクロ&ミクロ、株・為替・債券・コモディティー(暗号資産含む)・不動産を複合的に分析し、その結果を日本株の投資判断に落とし込みます。相場の流れを読み、リスクを取る局面なのかそうではないのかの判断、デルタ(リスク)の方向性とコントロールの方法、どの個別株で勝負すべきか、などの投資判断をお知らせするコラムです。 [1.日本株全体の動きとトレンドをお伝えします。 2.後場特有の大きな需給動向について、特別な状況で有り・無しがありそうな場合にはその判断もお伝えします。 3.ファンダメンタルズの裏付けが取り切れていないのだが、ポートフォリオマネージャーとして注目している銘柄を、フィーリングとスピード重視で【参考銘柄】としてお伝えします。]