週末の事件を受けトランプ氏が大統領選に勝利する確率が高まったという見方が広がり、トランプ氏が行うであろう財政支出拡大による米景気浮揚が意識され昨夜の米株は上昇。本日の日本株もつれ高で、日経平均は+0.2%、TOPIXは+0.3%となりました。ただ、先週の大幅安の後としては上昇幅は小幅でした。

 

先週金曜日の日本株は、米6月CPIの悪い数字を受けた後の米金利低下により個別株物色の傾向がガラッと変わり、半導体関連銘柄や大型株が売られる展開でしたが、トランプトレード(トランプ氏の政策などに沿った銘柄物色)はそうした銘柄が買われるもので、今日は物色の傾向が早くも元に戻った動きでした。ただそうは言っても、米金利安(トランプトレードとは逆方向)は進行しているわけで、今日はトランプトレードと米金利安トレードのどっちに重きを置くかに迷いが生じていた感じでした。

ですので、個別株反転の動きも、指数の反発も、限定的なものとなりましたが、トランプトレードである防衛銘柄物色で三菱重工が+5.0%だったのと、iPhoneの好調な出荷台数をはやして村田製作所+5.5%、太陽誘電+9.4%と大きく上昇したのが印象的でした。

 

今晩、明日の夜ぐらいの米株の動きを再度確認してから、日本株の物色動向の方向性を判断することとなります。あまり焦って動くのはちょっと危険ですね。

 

中小型株も全般的には同じような反転、そして同じような迷いのある動きでした。グロース250指数こそ+0.6%と引き続き大型株指数を上回るパフォーマンスでしたが、セルシード+18.3%、サンバイオ+6.3%、シンバイオ+34.8%、ジェイドグループ+10.9%の4銘柄で指数の上げの81%の貢献度となっており、一部の銘柄で指数が押し上げられた状況でした。主力銘柄ではカバー-2.1%、決算の悪かったQPS研究所-10.1%、トランプトレード(反自然エネルギー)は逆風のエヌ・ピー・シーが-4.4%と主力銘柄が下げ、個別銘柄プレーは非常にやりづらい感じでしたね。

中小型株も大型株同様、米株の動きの確認待ちとなります。静かにして明日を待ちましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

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ポートフォリオマネージャーつぶやき

1000億円規模の投資運用を行ってきたファンドマネージャーの観点から、グローバル&日本、マクロ&ミクロ、株・為替・債券・コモディティー(暗号資産含む)・不動産を複合的に分析し、その結果を日本株の投資判断に落とし込みます。相場の流れを読み、リスクを取る局面なのかそうではないのかの判断、デルタ(リスク)の方向性とコントロールの方法、どの個別株で勝負すべきか、などの投資判断をお知らせするコラムです。 [1.日本株全体の動きとトレンドをお伝えします。 2.後場特有の大きな需給動向について、特別な状況で有り・無しがありそうな場合にはその判断もお伝えします。 3.ファンダメンタルズの裏付けが取り切れていないのだが、ポートフォリオマネージャーとして注目している銘柄を、フィーリングとスピード重視で【参考銘柄】としてお伝えします。]