日経平均-0.5%、TOPIX-0.3%と下げ、続落となりました。
米10月CPIは無風通過でしたが、米下院で共和党が過半数の議席を獲得することが確実となり、米大統領、米上下院のすべてを共和党が征する「トリプルレッド」が実現したことで、金利上昇、ドル高円安が進みました。
ドル円は一時156円台で取引されましたが、155円を超えてきますと「悪い円安論」が台頭し、そして為替介入警戒もあって円安での輸出企業業績ポジティブも頭打ちとみられるなど、日本株にとって悪いところ取りの雰囲気が強くなり、なかなか買いの手が出てきません。
買い手不足は日本時間で顕著で、このところ日経平均先物はオーバーナイトで上昇するものの、日本時間になるとダラダラと売られて引けにかけてジリジリ下がるという展開が続きますね。
それでも崩れるような下げ方ではありませんので、いつとはいえませんがどこかの段階で日本時間での売りが止まり、スッキリ上を目指すとみています。
ただ、トリプルレッドではトランプ新大統領の政策が通りやすくなることで積極的な経済対策期待、株高の方向性ではあるものの、関税大幅引き上げなど極端な政策も通りやすく、どこかの段階でグローバル景気と国際関係の悪化が嫌気され株は一旦大幅安、といったところが米大統領選前のコンセンサスでしたので、一定の注意は必要ですね。まあ、下がるまでは上げに乗っていくしかないのですが。
トリプルレッドを実現したことでトランプトレードが息を吹き返し、売買代金1位が三菱重工で+4.0%、その他でヤマシン+1.8%、三井E&S+13.6%というのがありましたが、いわゆるトランプ銘柄全体が強い訳ではなく、個別物色にとどまりました。
半面、対中国関係悪化懸念から半導体株はほぼ全面安で、ディスコ-4.2%、レーザーテック-5.0%。東京エレクトロン-3.5%、アドバンテスト-2.8%など商いを伴って大きく下落しました。
三菱UFJ+0.7%、三井住友F+0.5%など金融株は強かったですが、上げ幅は限定的でした。
やる必要があるのかと不信を生む公募増資を発表した関西電力が-18.5%と大幅に下落し、北海道電力-9.3%、九州電力-8.6%など他の電力株を巻き添えにしました。
グロース250指数は-0.6%と下げました。
寄ってから30分ほど正体不明の売り圧力により1%以上下げた後、昨日も見られた買いが今日もあるようでプラス圏まで戻し、また下げて、上げて、下げてと攻防を繰り返していましたが、今日のところは売りに軍配が上がり、マイナス引けとなりました。
昨日と同様に個別銘柄の動きはややばらついており、主力はカバー+0.4%、トライアル+0.8%、GNI+2.5%に対してタイミー-0.4%、GENDA-1.1%、フリー-2.8%、材料株系でメタプラネット+23.6%、フィスコ+19.7%に対してフルッタフルッタ-17.8%、モダリス-13.8%と割れました。
ただ今日も東証グロース市場の売買代金は1,400億円弱と1,000億円を超えており、それほど悪い状況ではないとみています。
今日で決算発表シーズンが終わりますので、明日もしくは週明けでマーケットが落ち着けば、再び中小型株が強くなる展開になる可能性が高いと見ています。(これ以上の円安が進んで市場が荒れないことが条件です。)
ポートフォリオマネージャーつぶやき
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