何もなければスッキリ上昇する展開になるはずの日でしたが、週末にAI界をざわつかせていたDeepSeek(中国製AI、コストが従来よりも大幅に削減されたAIモデル)警戒で、AI関連、半導体関連銘柄が大幅に下落し、日経平均は-0.9%となりました。

一方、先週の日銀の利上げを受けて銀行株や、不動産株、陸運株などの内需株は上昇し、TOPIXは+0.3%と上げました。

 

東証プライム市場の上昇銘柄比率は78%ですから、全般的に上げていたとはいえますが、ソフトバンクG-8.3%などAI関連銘柄、アドバンテスト-8.6%、東京エレクトロン-4.9%など半導体関連銘柄、フジクラ-10.7%、古河電工-11.3%など電線株といった旬な銘柄が大きく値下がりしていましたので、投資家のダメージというか感覚としては非常に大きな下落があったという感じだったろうと思います。

 

DeepSeekにつきましては、それが一体どれほどの性能なのか、どうして低コストで出来るのかといった詳細はほぼ分かっているようですが、それが日米のAI、半導体にポジティブなのかネガティブなのかは意見が分かれているようです。

低コストで出来る部分があるのは事実のようですが、それを可能にするためにはやはりGPUが大量に必要ということになれば、これまでと状況はさほど変わらないということになりますし、そうじゃなく根本的に違うということであれば、ゲームチェンジャーとなって今までの前提が崩れることになるわけですが、それはまだ何とも言えないようなのです。

 

いつもよくあるように、週末の悪いニュースで日本株は下げるけども、米株時間では何ともなく米株は下がらないということになって明日の日本株も戻るのか、米株も下げてまだ下げ相場となるのかは、米株を見てみないと分かりませんね。

それ以外に明日の日本株の相場を占うよい材料がなく、落ち着くまでは様子見ということになりそうです。

 

AI関連、半導体関連銘柄のショート、もしくはリバウンドで儲けるには腕がいりそうで、リスクリターンはあまり良くなさそうですが、それ以外のところで安いものを拾う、上昇しているものについていくというのは、リスクリターンは良さそうです。

銀行株、不動産株、通信株、防衛株あたりですかね。

 

中小型株の方はと言えば、グロース250指数は-0.3%と少し下げました。

リスクオフに付き合ってしまい、カバー-1.9%、タイミー-3.4%、GENDA-2.7%など主力株が売られる展開でした。一方、値上がり銘柄比率は55%で、全般としてはそれほど悪くなかった感じでもありました。

 

ただ、売買代金1位がnote+6.6%だったり、レナサイエンス+27.4%、総医研+29.0%、セルシード+9.6%などバイオ株や、フルッタフルッタ+7.5%、ELEMENTS+15.4%など材料株系が売買代金上位で大きく上昇していたりと、あまり質がいいマーケットではありませんでした。

 

大型株同様、市場の落ち着き待ちとなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ポートフォリオマネージャーつぶやき

1000億円規模の投資運用を行ってきたファンドマネージャーの観点から、グローバル&日本、マクロ&ミクロ、株・為替・債券・コモディティー(暗号資産含む)・不動産を複合的に分析し、その結果を日本株の投資判断に落とし込みます。相場の流れを読み、リスクを取る局面なのかそうではないのかの判断、デルタ(リスク)の方向性とコントロールの方法、どの個別株で勝負すべきか、などの投資判断をお知らせするコラムです。 [1.日本株全体の動きとトレンドをお伝えします。 2.後場特有の大きな需給動向について、特別な状況で有り・無しがありそうな場合にはその判断もお伝えします。 3.ファンダメンタルズの裏付けが取り切れていないのだが、ポートフォリオマネージャーとして注目している銘柄を、フィーリングとスピード重視で【参考銘柄】としてお伝えします。]