今日の日経平均は呆れるほど強かったですね!米半導体株高あり、日銀副総裁の金融緩和的環境継続の講演発言あり、円安ありと、いい材料が揃いました。ちょい強ぐらいからスタートし、引けにかけてぐんぐん上がっていきまして、バブル崩壊後の高値となりました。37,000円まであと少しでしたね。

 

ただ、日経平均+2.1%(+743円)のうち、ソフトバンクの上げ分が146円、ファーストリテイリングが133円、アドバンテストが123円、東京エレクトロンが95円で、貢献度第4位までの株の上昇分が498円と、全体の上昇の67%を占めました。まあ、日経平均は設計がそういう指数なのでしょうがないのですが、一部銘柄だけが買われているという感じで、指数の強さと同時に違和感もありましたね。TOPIXは+0.5%に留まっており、”日本株”の上昇幅としてはこちらが実態に近そうです。あるいはしかし、東証プライム市場の値上がり銘柄数比率は全体の35%に留まっていましたので、ホントに日本株って上がってましたかね?という感じもあるのでした。今日のところは、日経平均、指数しか勝たんといった状況でしたが、明日からは他の銘柄に資金が回り循環物色されていくと考えています。

こうした動きの時に一番割を食うのが中小型株で、グロース250指数は-0.1%とマイナスとなってしまいました。ただ東証グロース市場の値上がり銘柄数比率は32%でしたので、東証プライム市場の数字と近く、中小型株だけが特別売られたという感じではなかったです。変なリスクオフの売りで下げた訳ではないというのはポジティブですので、今日の下げはしょうがないとして、こちらも日経平均超大型株以外の大型株同様に、明日以降の循環物色待ちです。

証券コードにアルファベットがついた初の上場銘柄、Veritas In Silico( 130A)は、下馬評よりもずっと高いところで初値が付き、かつストップ高での引けとなりました。資金がIPO銘柄に吸い取られている感もありますが、中小型株の雰囲気を良くはしてくれていましたね。

フレクト(4414)や売れるネット広告社(9235)など、グロース市場で2日、3日連続でストップ高する銘柄もありました。決算やいいニュースがきっかけではありましたが、ファンダメンタルズボロボロの株が投機的に上がったわけではなくしっかりした銘柄の上昇ですので、こちらも中小型株の健全なこれからの上昇を示唆しているように思えます。

先週は、プライム銘柄ではありますが大型株というわけではないM&A総研が決算発表のあとストップ高し、その後も上昇、高値圏での取引が続いています。2番煎じという訳ではありませんが、昨年12月に参考銘柄として提示しておりました、最近のIPO銘柄でありファンダメンタルズもしっかりしている、グロース市場銘柄のジャパンM&Aソリューション(9236)に引き続き注目しています。

 

 

 

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ポートフォリオマネージャーつぶやき

1000億円規模の投資運用を行ってきたファンドマネージャーの観点から、グローバル&日本、マクロ&ミクロ、株・為替・債券・コモディティー(暗号資産含む)・不動産を複合的に分析し、その結果を日本株の投資判断に落とし込みます。相場の流れを読み、リスクを取る局面なのかそうではないのかの判断、デルタ(リスク)の方向性とコントロールの方法、どの個別株で勝負すべきか、などの投資判断をお知らせするコラムです。 [1.日本株全体の動きとトレンドをお伝えします。 2.後場特有の大きな需給動向について、特別な状況で有り・無しがありそうな場合にはその判断もお伝えします。 3.ファンダメンタルズの裏付けが取り切れていないのだが、ポートフォリオマネージャーとして注目している銘柄を、フィーリングとスピード重視で【参考銘柄】としてお伝えします。]