日経平均は続落、-0.8%の63,492円で終えました。一時1,285円安まで売られましたが、安値62,726円からは戻して引けています。

一方でTOPIXは+0.7%の4,058ポイント。指数によって方向が真っ二つに割れた一日でしたね。

 

先週金曜日、米8月CPIはやや強めでしたが、FOMCでの利上げ確率が9割近くまで織り込まれたことで不透明感がむしろ減り、金利が落ち着いて米株は上昇。日経225先物(OSE)も、金曜の現物終値を約500円上回る64,510円で週末を迎えました。

それをひっくり返したのが、米AI企業トップの発言です。アンソロピックのアモデイCEOが12日に最先端AIの開発ペースを落とすべきだと訴え、OpenAIのアルトマンCEOもこれに同意すると表明しました。

半導体から冷却まで、AI関連の設備投資が鈍るのではないかという警戒が一気に広がった形です。

 

加えてOpenAIが年内の新規株式公開を見送ると明らかにし、出資元のソフトバンクグループが-10.7%と急落。

中東情勢の悪化でブレント原油が一時108ドル台に乗ったことも、インフレ懸念からグロース株には逆風でした。キオクシア-6.4%、太陽誘電-5.4%、古河電気工業-3.4%、フジクラ-3.0%、アドバンテスト-2.0%とAI・半導体と電線が特に売られました。

もっとも、寄り付きが安値圏な銘柄が多く、買い戻しの動きもありました。例えばイビデンは-10.0%で寄ってから+8.7%戻し、-2.1%とほぼ高値圏で引けました。

 

日本株そのものの需給は崩れていません。東証プライムは値上がり1,218に対し値下がり308で、8割近くが上昇しています。

売られたのは値がさのAI・半導体が中心、という構図でした。

 

買われたのは内需・ディフェンシブと金融です。業種別ではサービス業+4.1%、保険業+2.5%、陸運業+1.7%、銀行業+1.5%、小売業+1.2%。

リクルートホールディングス+6.4%、富士通+7.4%、日本電気+6.9%、ソニーグループ+4.3%、東京海上ホールディングス+2.9%。原油高で三井物産+2.1%、伊藤忠商事+2.0%と商社もしっかりでした。

 

テーマ物色では防衛が日本製鋼所+4.0%、日本アビオニクス+3.5%と買われた半面、豊和工業-17.6%、石川製作所-6.7%、細谷火工-4.7%は売られ、はっきり選別が入りました。造船は名村造船所+3.7%、ジャパンエンジン+4.3%と上げました。

 

中小型株では、グロース250指数は+2.3%となり、売買代金的には大きな盛り上がりこそないものの、オンコリスバイオファーマ+7.3%、パワーエックス+5.7%、タイミー+6.2%と主力は堅調でした。

今日の主役は原発関連で、対米投融資の第3弾に次世代原発が有力と伝わり、日本ギア工業が+24.7%のストップ高。岡野バルブ製造+18.1%、東京衡機+15.2%、TVE+15.2%も一時ストップ高まで買われました。

 

他にもネットセキュリティ(FFRIセキュリティ+9.8%、グローバルセキュリティエキスパート+13.5%)、ソフトウェア(Sansan+7.6%、マネーフォワード+7.1%、野村総合研究所+6.2%、ノースサンド+5.1%)、フィジカルAI(ヒーハイスト+7.0%、菊池製作所+13.1%)、不動産テック(クリアル+3.1%、SREホールディングス+2.3%)、バイオ(スリー・ディー・マトリックス+7.7%、Heartseed+7.5%)と、幅広く買われています。

 

明日からが中銀ウィークの本番です。FOMCは15・16日、日銀は17・18日で、日銀の利上げはほぼ完全に織り込まれています。

AI関連への警戒はしばらく残りそうですが、資金が相場から消えたわけではなく内需・バリューに移っているだけ、という読み方もできますね。市場でも、AI開発の減速が設備投資計画に直ちに響くとは考えにくいという指摘が出ています。そしてまたAI関連に戻ってくるとみています。

 

まずは明日どういう展開になるか、楽しみですね。

 

 

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ポートフォリオマネージャーつぶやき

1000億円規模の投資運用を行ってきたファンドマネージャーの観点から、グローバル&日本、マクロ&ミクロ、株・為替・債券・コモディティー(暗号資産含む)・不動産を複合的に分析し、その結果を日本株の投資判断に落とし込みます。相場の流れを読み、リスクを取る局面なのかそうではないのかの判断、デルタ(リスク)の方向性とコントロールの方法、どの個別株で勝負すべきか、などの投資判断をお知らせするコラムです。 [1.日本株全体の動きとトレンドをお伝えします。 2.後場特有の大きな需給動向について、特別な状況で有り・無しがありそうな場合にはその判断もお伝えします。 3.ファンダメンタルズの裏付けが取り切れていないのだが、ポートフォリオマネージャーとして注目している銘柄を、フィーリングとスピード重視で【参考銘柄】としてお伝えします。]