昨日、日本の金利がすぐ上がるわけではないのでとコメントしてしまいましたが、本日のお昼に大サプライズの長期金利許容変動幅拡大(従来の上下0.25%程度から0.5%程度に)のニュース。急激に円高、債券安、株安が進行しました。

外需企業の多い日経平均は-2.5%と大きく下げてしまいましたが、TOPIXは金利高の好影響をはやして銀行株、保険株が大幅高となったこともあり、-1.5%ぐらいの下げ。これだけ見るとまあこんなもんでしょうという感じに見えてしまうのですが、東証マザーズ指数は-4.7%と、中小型株が大きなネガティブインパクトを受けてしまいました。指数以上に大きく下げる銘柄も多く、リスクオフのぶん投げ的な動きもあったようです。こういう時の中小型株はしょうがないですね。売買代金も昨日より大幅に増えました。

 

年末のお休みモードで買い板も薄くなりがちです。そんな中、金利がだいぶ動きましたので、CTAのようなファクターモデルを使って売買を行う主体が、明日以降銘柄入れ替えをしてくると想定されますので、個別株の変動もまだ大きくなりそうです。リセッション懸念で弱い米株に引っ張られる流れも続きます。ですが、今日程度の動きであれば、日本株の比較優位が崩れた訳ではありません。中途半端な下げでつい買ってしまいそうな誘惑を抑えつつ、じっくりと市場が落ち着くのを待って、また下の方で買い増しのチャンスをうかがいたいところです。

 

 

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ポートフォリオマネージャーつぶやき

1000億円規模の投資運用を行ってきたファンドマネージャーの観点から、グローバル&日本、マクロ&ミクロ、株・為替・債券・コモディティー(暗号資産含む)・不動産を複合的に分析し、その結果を日本株の投資判断に落とし込みます。相場の流れを読み、リスクを取る局面なのかそうではないのかの判断、デルタ(リスク)の方向性とコントロールの方法、どの個別株で勝負すべきか、などの投資判断をお知らせするコラムです。 [1.日本株全体の動きとトレンドをお伝えします。 2.後場特有の大きな需給動向について、特別な状況で有り・無しがありそうな場合にはその判断もお伝えします。 3.ファンダメンタルズの裏付けが取り切れていないのだが、ポートフォリオマネージャーとして注目している銘柄を、フィーリングとスピード重視で【参考銘柄】としてお伝えします。]