利上げ観測の高まりにより先週末の米株が弱かったことや、日経平均はある程度コンセンサス的な高値のメドまで上がっていたということもありまして、本日の日経平均は下げ、TOPIXはそれより小幅に下げなど、大型株は一服となりました。当然のスピード調整ではあります。

一方で中小型株は今日も強く、東証マザーズ指数は+2.6%となりました。東証プライムの売買代金が前日比-34%に対して、東証グロースの売買代金は+25%となっておりまして、中小型株への循環物色の高まりが引き続き感じられました。

 

東証マザーズ指数の引けは852.37と、何となくの節目の850を超えて引けました。ザラ場高値も858.56で、昨年4/5のザラ場高値843.33を超えており、非常に強い形となりました。次の節目はあまり見当たらず、心理的な節目の1,000ということになるでしょうか。今日の引けから+17.3%のところですが、今年のパフォーマンスは+16.7%とTOPIXの+21.1%にまだ負けていますし、昨年の大きな下げ(-23.3%)を考えれば、まだまだ大きな上昇の余地があります。21年末のレベルが987.94と1,000近辺。ちょうどいいターゲットになりそうですね。

 

中小型株の個別銘柄はややばらついた動きをしており、少し注意が必要そうです。理由もなく大きく上げているものは、適宜少しずつ利食いをするのが良さそうですね。いい乗り換え先の個別銘柄(弊社リサーチのコラム推奨銘柄など)があればよし、なければ東証マザーズ指数(ETFや先物)を買う感じですかね。今日は本当に先物が強く、現物指数に対して+3程度のプレミアムで取引される時間帯も長かったですが、特殊要因なしでそんなプレミアムで取引されるのを超久しぶりに見ました。買い手が個別銘柄の買いでは目標金額に追いつかないのでともかく先物を買っている、そんな感じでしたね。一方売り手としましては、局面は違いますが新型コロナ後の強烈な上げ(2020年3月から)がトラウマになっている向きも多く、おいそれとショートを振る勇気がない気味です。値動きが需給に左右される度合いは日経平均よりも強いですので、投資先に困ったら(上げているうちは)東証マザーズ指数を買って放置しておく、そんなプレーでも良さそうです。

 

 

 

 

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ポートフォリオマネージャーつぶやき

1000億円規模の投資運用を行ってきたファンドマネージャーの観点から、グローバル&日本、マクロ&ミクロ、株・為替・債券・コモディティー(暗号資産含む)・不動産を複合的に分析し、その結果を日本株の投資判断に落とし込みます。相場の流れを読み、リスクを取る局面なのかそうではないのかの判断、デルタ(リスク)の方向性とコントロールの方法、どの個別株で勝負すべきか、などの投資判断をお知らせするコラムです。 [1.日本株全体の動きとトレンドをお伝えします。 2.後場特有の大きな需給動向について、特別な状況で有り・無しがありそうな場合にはその判断もお伝えします。 3.ファンダメンタルズの裏付けが取り切れていないのだが、ポートフォリオマネージャーとして注目している銘柄を、フィーリングとスピード重視で【参考銘柄】としてお伝えします。]