本日の日本株は非常にワイルドな動きとなりました。
日経平均先物は昨夜は33,200円超えまで買われていて、米FOMC明けであく抜けかと思われていましたが、深夜2時ごろ上限金利の柔軟運用というニュースが出て32,600円まで売られて東京時間を迎えました。寄り付きからしばらくは弱含みで推移していましたが、お昼に日銀金融政策決定会合でそうした方針が正式決定された報道があった後は、32,300円台→32,900円超え→32,400円台半ば→32,800円超え→32,000円割れ→(15時過ぎ)32,700円台という動き。1日足らずで上下約4%の動きというのも驚きですし、結果日経平均(-0.4%)、TOPIX(-0.2%)ともにやや弱い程度で引けたのも、市場の迷いというか、消化不足というかの印象を強めました。
引け後の植田総裁の会見も含め、個人的には日銀は上手くやったなという感じが強かったです。金利の柔軟性(上方向)を確保しつつ、金融政策の正常化の動きじゃないよとしっかり言い、23年度の消費者物価見通しは従来より大幅に引き上げたものの、24年度は1.9%と2%割れに引き下げて将来の過度なインフレ懸念(からの金利上昇懸念)を抑えるという、絶妙なものであったように思います。短期的な市場の動きはともかく、長期的にやらねばならないことを淡々とやりに来ている感じ。しばらくは市場は落ち着かないかもしれませんが、徐々に落ち着きを取り戻せば、株価の回復は早いと思っています。とりあえず、エコノミストの見解や、あるいは今晩の米株、ドル円の動きを待ちたいですね。
日経平均が下がるとして、下値のメドは引き続き31,000円近辺で考えています。6月の上げ相場の前に、弊社や主要証券会社が今年の高値のメドとしていたレベルですね。現値レベルから5%くらいのダウンサイドをどう見るかですが、それを恐れて買わないよりは、引き続きいい個別銘柄が売られていれば買いたい局面だと考えています。
ポートフォリオマネージャーつぶやき
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