利下げ期待により米株市場でSOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)が大幅高になるなど半導体株が上昇し、今日の日本株市場も半導体株中心の物色となり、日経平均+2.0%、TOPIX+1.0%となりました。日経平均は終値ベースで、TOPIXはザラ場ベースで史上最高値を更新しました。

 

明日のETF分配金捻出売りを見込んだプリヘッジの売りで、下げるのであれば明日ではなくむしろ今日ではないかと考えていましたが、そうした機関投資家のビューをあざ笑うかのような大きな上げとなりました。ただまあ今日上げたのであれば、明日の引けは下げるのかなと思っています。米株次第ところも大きいですが、下がってくれれば買い場というところですね。

 

日経平均は、東京エレクトロン+3.8%、ファーストリテイリング+3.2%、ソフトバンクG+4.1%、アドバンテスト+4.1%の4銘柄で+429円分の上げ(寄与度54%)を占めていて、それを除けば+0.9%となるわけでTOPIX+1.0%とほぼ同じ上昇率となります。今日の上げの実力としては+2%ではなく+1%程度という見方もできますが、それでも立派な上げ幅で、上昇基調の強さは本物のようですね。

 

今日の夜のパウエル米FRB議長の議会証言、11日夜の米6月CPIがいつも以上に注目されます。9月に利下げ開始どころか今月末に利下げの声まで出始めていて、それを織り込んでいるのであれば行き過ぎた期待の揺り戻し株下げもあり得ますが、買いそびれていて下げたら買いたい投資家は多いですので、少なくとも需給的には問題なさそうです。

 

あえて一つだけ気になるとすると、今日の引け前に日経平均、TOPIXともに売りプログラムが入って下げていまして、これが普通の機関投資家の利益確定売りであればいいのですが、公的年金の売り(であれば連日続きますので)でなければいいなと思うところです。今日はそうした情報は入っていませんので、また明日の引けを見ての判断となります。

 

グロース250指数は-0.2%と反落しました。大型株主導の上げ(1日目)にはついていけないのがいつものパターンですので、今日のところはしょうがなく、明日待ちとなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

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ポートフォリオマネージャーつぶやき

1000億円規模の投資運用を行ってきたファンドマネージャーの観点から、グローバル&日本、マクロ&ミクロ、株・為替・債券・コモディティー(暗号資産含む)・不動産を複合的に分析し、その結果を日本株の投資判断に落とし込みます。相場の流れを読み、リスクを取る局面なのかそうではないのかの判断、デルタ(リスク)の方向性とコントロールの方法、どの個別株で勝負すべきか、などの投資判断をお知らせするコラムです。 [1.日本株全体の動きとトレンドをお伝えします。 2.後場特有の大きな需給動向について、特別な状況で有り・無しがありそうな場合にはその判断もお伝えします。 3.ファンダメンタルズの裏付けが取り切れていないのだが、ポートフォリオマネージャーとして注目している銘柄を、フィーリングとスピード重視で【参考銘柄】としてお伝えします。]