先週の米株市場は、FOMCで想定通りの0.75%ポイントの利上げのあと、金曜日に雇用統計の発表もありましたので、FOMC後3日分の値動きで今後のトレンドを考えた方が良さそうですが、結論としてはトレンド出ずといった感じでした。ただ少し上方向の気配が出ている感じはしました。
ナスダック指数は、GAFA銘柄や値動きの大きい銘柄の影響が大きすぎる状況ですので、引き続き弱いですが10,000ptを切るまでは少し目をつぶろうというか、あまり心配しないようにして、S&P500指数がちゃんとリバウンドしてきている方に注目したいと思います。
今回のFOMC後のパウエル議長のコメントは、タカ派的で相変わらずでしたが、その後の理事の発言やマスコミの報道を見ていますと、景気を犠牲にしてでもインフレ退治の利上げ一色だったものが、そうはいってもさすがに景気が気になるのでということで、金利のピークアウト感を示唆するコメントが増えています。来月のFOMCでは0.75%ポイント利上げではなく、0.5%ポイント利上げの予想が多数派になりました。
来月0.5%ポイント利上げならそれはそれでいいのですが、その分はゆっくり後で利上げするという見込みも増えていますので、来月が0.5%ポイントなのか0.75%ポイントなのかは実は重要ではありません。来年3月のFOMCで5-5.25%(現在の多数派)、もしくは5.25-5.5%まで上げたら、その後は利上げは無さそうという見方が大勢となり、レベルとしては今回のFOMC前よりも上がったものの、ピークアウト感がより強くなったということが非常に重要です。この見方がもう少し広がってくるようであれば、それをはやして株価上昇、しかも意外性を持って年末にかけて急ピッチで上昇ということは十分あり得ますので、期待してみています。
とはいえ今週は米中間選挙と、その後で10月CPIの発表。何が起こるか分かりませんのでガッツリとリスクは取れないのですが、下を必要以上に警戒するのではなく、何もないうちは上目線で臨む局面です。
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