今月は弊社推奨銘柄にとって厳しい月となりました。

米国の金利や、ドル円などの為替が落ちつきましたので、4月はリスクオンにより中小型株、グロース株が復権すると見ていたのですが、完全にはリスクオンになりきれないなか、日本株は買われてはいるのだが大型株に資金が集中する展開となり、我々の推奨にとって裏目なものになってしまいました。

 

シミュレーション上で今月のパフォーマンスはマイナスで、実際もそうだったのでしょうが、新規推奨銘柄が大きく下がったり、過去の推奨銘柄で実現損でのアンワインドのタイミングになるものがあったり、そして日経平均やTOPIXは強いのになぜ?という思いもあり、数字以上に損をしているという感覚に陥りがちで、心情的にも辛い展開でした。

 

ただもう少し時間が経過しますと、米国で金利上昇打ち止め、そして下落への流れが、また日本では金利が中々上げられないという状況がより見えてくるということを想定しておりまして、中小型株、グロース株が再注目される日はそう遠くないと思っています。大型株系のインデックスが先に上がり、中小型株、グロース株がついていく、追い越すというのは良くある展開です。今月は、植田日銀新総裁下で初の金融政策決定会合前、ゴールデンウィーク前、米FOMC前ということでいつも以上にリスクオフであり、アクティビティが大きくないという展開になったため、ついていく状況になり切れませんでした。

また、中小型株、グロース株には限られた資金しか配分されていないような状況で、IPO銘柄に資金が集中したり、あるいはアースインフィニティ(7692)のようなイナゴ系急上昇銘柄が急落したことにより、値持ちの良かった優良銘柄が埋め合わせで売られるというとばっちりもあったように思えます。

 

今後この流れは変わると見ています。中小型株、グロース株のファンダメンタルズに問題があるのではなく、需給面での不利が大きかったことが不振の主因だからです。そして需給の改善がひとたび起これば、アップサイドは大きいでしょう。

これから決算発表シーズンが始まり、今期の数字としてはコンサバなものが出てくるでしょうから、いきなり派手に上がりはしないかもしれませんが、株価は徐々に景気回復を見込んでいくとも思っています。そしてそうした流れに備えるためにも、コンスタントに新規推奨をさせて頂き、会員様にも継続して参加、購入して頂くことが、ポートフォリオとして安定したパフォーマンスを出すのに非常に重要だと考えています。

 

シミュレーション上ではありますが、昨年末からの今月末までの弊社推奨銘柄ポートフォリオのパフォーマンスは、日経平均やTOPIXが強すぎるためそれらのパフォーマンスにはやや見劣りするものの、それほど遜色のないプラスの数字となっています。長い目で見て頂き、引き続き応援頂ければ幸いです。

 

 

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ポートフォリオマネージャーつぶやき

1000億円規模の投資運用を行ってきたファンドマネージャーの観点から、グローバル&日本、マクロ&ミクロ、株・為替・債券・コモディティー(暗号資産含む)・不動産を複合的に分析し、その結果を日本株の投資判断に落とし込みます。相場の流れを読み、リスクを取る局面なのかそうではないのかの判断、デルタ(リスク)の方向性とコントロールの方法、どの個別株で勝負すべきか、などの投資判断をお知らせするコラムです。 [1.日本株全体の動きとトレンドをお伝えします。 2.後場特有の大きな需給動向について、特別な状況で有り・無しがありそうな場合にはその判断もお伝えします。 3.ファンダメンタルズの裏付けが取り切れていないのだが、ポートフォリオマネージャーとして注目している銘柄を、フィーリングとスピード重視で【参考銘柄】としてお伝えします。]