昨夜の米4月CPIは、原油価格が落ち着いているので予想より弱い数字が出るのではという、楽観論が結構あった中でのまさかの+8.3%(前年比、コンセンサスは+8.1%)。米株、特にナスダック銘柄は大きく売られました。

ですので、今日の日本株が弱くてもしょうがないといえばしょうがないのですが、寄ってから更に売られた後で、日経平均は切り返して一時26,000円を回復し、やはり200ドル、26,000円のラインは死守してくれるのかなと、雰囲気は決して悪くなったのです。ですが、それをぶち壊したのはビットコインでした。ビットコインが3万ドル回復に失敗して大きく下げ始め、次いで米株指数先物が追随し、そして日本株は午後からずるずる売られるという展開になってしまいました。タイミングが悪い。。。

ビットコインは25,500ドルまで下げた後、今現在27,500ドルまで戻っていますが、3万ドルには届かず。インフレ金利高の環境で下がるのはある程度しょうがないのですが、USTのドルペグ乖離問題(現在0.60ドル)がまだ続いている影響もあります。そして今日は新たにUSDTも乖離(現在0.97ドル)を始めました。ビットコイン、イーサリアムより規模は全然小さいとはいえ、USDTは時価総額第3位のコイン。これが下げるようであれば、クリプト界全般への影響は大きいものとなります。クリプトが総崩れになっても、失われる時価総額は株式市場に比べて小さいといえば小さいのですが、雰囲気というか、リスクオフのセンチメントが、じんわりと株の方にも押し寄せてきますので、なかなか厄介です。

引け後のソフトバンクの決算発表は、前期(22年3月期)の最終赤字1兆7千億円。ビジョンファンド事業の損失2兆6千億円が効いています。明日の株価は弱そうで、日経平均を押し下げることになりそうです。

東証マザーズ指数は今年サポートになっていた650ポイントを割り込み、コロナ期間安値(20/3/13の527.30ポイント)も覚悟しなければならない状況で、こちらも厳しいですね。。。

 

 

 

 

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ポートフォリオマネージャーつぶやき

1000億円規模の投資運用を行ってきたファンドマネージャーの観点から、グローバル&日本、マクロ&ミクロ、株・為替・債券・コモディティー(暗号資産含む)・不動産を複合的に分析し、その結果を日本株の投資判断に落とし込みます。相場の流れを読み、リスクを取る局面なのかそうではないのかの判断、デルタ(リスク)の方向性とコントロールの方法、どの個別株で勝負すべきか、などの投資判断をお知らせするコラムです。 [1.日本株全体の動きとトレンドをお伝えします。 2.後場特有の大きな需給動向について、特別な状況で有り・無しがありそうな場合にはその判断もお伝えします。 3.ファンダメンタルズの裏付けが取り切れていないのだが、ポートフォリオマネージャーとして注目している銘柄を、フィーリングとスピード重視で【参考銘柄】としてお伝えします。]