先週の自民党総裁選前から値動きが荒くなっており、しかも今週は値幅が大きいだけではなく上下が毎日入れ替わる展開に振り回されていますが、今日は上げの順番ということで、日経平均+2.0%、TOPIX+1.2%、グロース250指数+0.9%と反発しました。

 

昨日、石破首相が植田日銀総裁との会談後に「追加の利上げをするような環境とは考えていない」」と発言し、昨日のお昼ごろには143円台半ばだったドル円が、今朝10時頃には147円20銭台までの急速な円安となり、これを好感した日本株は寄り前に日経平均先物が一時39,000円を超えました。

 

昨日の現物指数引け値から3%以上の上げでしたが、さすがにやり過ぎ感がありまして今日のザラ場で現物指数はそこまでは上がらず、引けは38,552.06円と程よい上げで引けました。ドル円も146円台半ばまで少し円高に戻していまして、株も為替も、石破首相の発言にびっくりして強いられたショートカバーが一旦終了という感じです。

どちらにせよ植田日銀総裁は利上げは急がない考えを表明していましたし、石破首相のコメントもそれほど強いトーンではないし、一応日銀には独立性もあるしなあと個人的には思いますが、石破首相の変わり身(衆院選のために従来の政策を封印)の早さについていけてない市場参加者がまだ多かったようです。

 

官邸サイドから株、為替に関してこれ以上何かが出てくるとは思いませんので、市場は徐々に落ち着くでしょう。基調の強さ継続、しかし戻り売り圧力もそれなりにあるし中東情勢や米経済指標が気になるので下げを挟みながら、じわじわ上げていくというイメージでみています。

ただ中東情勢ではイランとイスラエルの本気が感じられ、上手い引き際が作れずに暴発ということもあり得ますので、日本株急落リスクもそれなりにあるので要注意です。

 

 

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ポートフォリオマネージャーつぶやき

1000億円規模の投資運用を行ってきたファンドマネージャーの観点から、グローバル&日本、マクロ&ミクロ、株・為替・債券・コモディティー(暗号資産含む)・不動産を複合的に分析し、その結果を日本株の投資判断に落とし込みます。相場の流れを読み、リスクを取る局面なのかそうではないのかの判断、デルタ(リスク)の方向性とコントロールの方法、どの個別株で勝負すべきか、などの投資判断をお知らせするコラムです。 [1.日本株全体の動きとトレンドをお伝えします。 2.後場特有の大きな需給動向について、特別な状況で有り・無しがありそうな場合にはその判断もお伝えします。 3.ファンダメンタルズの裏付けが取り切れていないのだが、ポートフォリオマネージャーとして注目している銘柄を、フィーリングとスピード重視で【参考銘柄】としてお伝えします。]