昨夜は米5月ADP雇用統計の発表で、最近の流れにそって数字は予想よりも悪く、また引き続き米金利低下、米株高となっていました。
昨日と同じような状況でしたが、昨夜の米株の上げはやや大きかったこと、円金利低下はあったものの朝10時くらいから円安に反転したことを好感し、日経平均+0.6%、TOPIX+0.3%と反発しました。
レーザーテックこそ昨日の空売りレポートの余波がまだあり-2.9%と下げたものの、その他の半導体関連銘柄はエヌビディアが上昇(+5.2%、アップルを抜いて時価総額世界第2位へ)したことを受け全般的に強く、海運株など景気敏感株も今日は買われました。
ただ、日経平均が一時39,000円を回復した後は大引けにかけて売られたり、東証プライム市場で値上がり銘柄は36%に留まるなどしており、全面高でこれから上昇!という感じでは全然なかったですね。明日7日金曜日の米雇用統計の数字を見るまではまだ動きづらいということなのでしょう。それを上手く越せれば、現在は年内2回となっている米利下げ観測が更に確かになりますので、39,000円を超えて上昇相場再開となっていくと見ています。
中小型株は今日も辛く、グロース250指数は-1.7%と続落しました。しかも個別銘柄の値動きが派手派手で、個別銘柄でのプレーも非常に難しい状況でしたね。
昨日上場のアストロスケールが早速の利食いで売買代金1位で-19.9%と大きく下げて雰囲気を悪くし、宇宙関連ということでQPS研究所が売買代金2位で-11.6%と連れ安しました。売買代金3位のカバーこそ-1.6%と指数並みの下げでしたが、大きなニュースがあったわけでもなくフリーが-9.3%だったり、Kudanが-6.3%だったりと、IT関連が弱かったですね。
そんな中、アストロスケールの代わりとばかりに4月IPOのレジルが+13.0%と大きく上昇していたのが目を引きました。マンション一括受電サービスの会社ですが、バリュエーション的にもまだ高くなく、今日上げた理由である光通信の大量保有というのも頼もしいですね。この銘柄も、先日(5/27)参考銘柄として挙げた銘柄も、広い意味で最近旬の電力関連銘柄ということでもう少しアップサイドを楽しめそうです。
グロース250指数先物は今日もほぼ終日プレミアムで取引をされていて、3日連続で先物への買い圧力を確認することが出来ました。それでも指数は下げているわけで何ともなのですが、いずれ先物の買いから現物株の買いに転換する場面がやってくるはずで、そうすれば600近辺を脱出して上を目指すことができるはずです。
今日発表になった投資部門別売買動向(5月第5週)で、東証グロース市場(週次、現物+先物ベース)で海外投資家は15週連続での売り越しとなりました。金額は小さいながらも個人が今年3度目の売り越しになっていたのも話題になっていました。海外投資家は今年2度(2週)しか買い越しになっていませんが、買い越しの週、あるいは売り越しの週でも80億円以内であれば、週次でグロース250指数は上昇しています。来週木曜日に発表される6月第1週の数字で海外投資家が買い越しもしくは小幅な売り越しになっているのであれば、それをきっかけとしてやっと中小型株が本格上昇となれるかもしれません。こちらも楽しみに待ちたいと思います。
ポートフォリオマネージャーつぶやき
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