先週末の米雇用統計はいいのか悪いのか少し解釈が難しいもので、次回米FOMCでの利下げ幅予想が-0.25%と-0.5%とで激しく揺れ動いて珍しく不安定となるくらいでしたが、そうしたことを嫌気した米株はS&P500指数が-1.7%、ナスダック総合指数が-2.6%、フィラデルフィア半導体指数が-4.5%と大きく売られました。
ただ、ナスダックや半導体指数の下げは、ブロードコムが市場予想に届かない4Q売上高見通しを発表して-10%と大幅安となったことでハイテク株全般が弱含んだことによるものですから、”米株”としての下げは-2%程度だったいうのが妥当なところだったでしょうか。
8月初以来、オーバーナイトのニュースに過剰に反応する日経平均とドル円は、金曜日の大引け36,391.47円、同時刻ドル円142円台半ばだったところ、日経平均先物が35,120円、ドル円が141円78銭まで動きました。
週明けの日本市場もそうしたレベルでのオープンとなりましたが、日経平均で36,000円以下では予想通り公的系の買いが入ったであろうこと、ドル円もギリギリでしたが8/5に付けた141.70円を割らなかったことにより、日本株は切り返し、ドル円も143円越えまで戻しました。
終わってみれば日経平均-0.5%、TOPIX-0.7%の小幅安。
米金利が少し荒れ、米半導体株が大きく下げたので下げてしまったという感じで、アップサイドの可能性が高いといった金曜日時点での予想がその分だけ外れてしまいましたが、全体の雰囲気は悪くなかったと思います。
日経平均先物も現在36,500円まで更に上げています。(金曜日の引け36,391.47円、今日の引け36,215.75円。)
次回米FOMC(9/18)での利下げ幅予想は-0.25%が最終的にはコンセンサスとなりましたが、これは将来の利下げ幅が全体的に小さくなるということではなく、11/7での利下げ幅予想は現在と比べて-0.75%がコンセンサスを固め、12/18では現在比-1.25%と-1%が拮抗しています。年内で1%以上の利下げが確実視されているわけで、これは米株にポジティブですね。
ですがドル円にとっては円高圧力が続くわけで、日本株で輸出株系、大型株系は引き続き買いづらくなっています。
その代わり、為替動向にほぼ影響を受けず、米金利低下の恩恵を米中小型株上昇を通じて受ける日本の中小型株の魅力は、ますます高まっています。
本日はグロース250指数が+0.2%と、この弱いマーケットの中で力強さを見せてくれました。
引き続き中小型株に強気です。
ポートフォリオマネージャーつぶやき
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