145円を割る円高で少し心配しましたが、昨夜のエヌビディア最高値更新、マイクロン・テクノロジーの好決算に追随して半導体関連銘柄主導の上げが続き、日経平均+1.6%(引け値39,584円)、TOPIX+0.8%と上昇しました。
日経平均は642円上げましたが、ファーストリテイリング+3.7%、アドバンテスト+5.0%、ソフトバンクG+5.5%,東京エレクトロン+4.0%の寄与度が478円分でして、それがなければ日経平均は+0.4%程度でした。4銘柄の上げと先物のショートカバーで指数だけ上げた感もありました。
ただ、だから今日の上げは「本物」ではないかというとそうではなく、TOPIXもきちんと上げていますし、東証プライム市場の上昇/下落銘柄比率が73%/23%と上げ銘柄の方が断然多く、また売買代金も4.9兆円に達しということで、昨日コメントしたような、「39,000円超えを既成事実として固めていくことで、中長期投資家の買いも入ってくる」があったと思います。
そうした感じで需給は確実に良くなっていますので、まだ上が楽しめそうなのですが、そうはいってもまだある地政学リスクと、再度スタートした円高傾向をにらみながらということになります。
グロース250指数は-1.9%と大きく下げ、久しぶりの中小型株の調整となりました。
「アクーゴ」の製造・販売承認の後ずれでサンバイオが-17.4%のストップ安となり、同じ主力でバイオのGNI-6.3%を道連れにするだけではなく、利食いを急がせる形で最近までの上昇が目立っていたFFRI-3.1%や、ZenmuTech-13.5%、トヨコー-15.0%、データセクション-10.8%といった銘柄の大幅下げを呼んで、雰囲気を悪くしてしまいました。
ただまあ、今日は大型株主導の上げが見えていたマーケットでしたので、ある程度中小型株が弱いのはそもそも仕方のない状況であり、QPS+0.8%、カバー+1.8%、タイミー+0.2%と主力が崩れていないことや、東証スタンダード市場では売買代金上位に大きく上げたものが目立ったことを考えますと、何かが壊れたり、中小型株から資金が逃げたりというわけではなく、今日のところは調整程度の下げとみていいでしょう。
半導体関連銘柄主導のマーケットが続くうちは、中小型株の少しお休みも続くかもしれませんが、為替が円高方向に向かうのであれば、また中小型株がフォーカスされる局面になるでしょう。
明日は金曜日なのでまあまそれなりのプレー、トレンド判断ぐらいにしておいて、来週仕切り直しぐらいでいいかなと思っています。
ポートフォリオマネージャーつぶやき
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