今日の日本株は、日経平均が-2.9%の64,325円と大きく崩れました。下落率としては約2週間ぶりの大きさです。

TOPIXも-2.4%の4,081ポイントで10営業日ぶりの反落。東証プライム市場の値上がり銘柄は6%と、全面安でした。

 

材料は中東ですね。米国が1日にイランを新たに攻撃し、イランはヨルダンの米軍基地にミサイルを撃ち返しました。

原油は1バレル90ドル台後半まで急伸し、インフレが再び加速するとの懸念から世界的に金利が上がる、という流れです。

 

国内も新発10年債利回りが3.01%まで上昇しました。

加えて日銀の高田審議委員が連続利上げの可能性に言及したことで9月利上げの織り込みが進み、10年債の+2.0bpに対して2年債と5年債が5.5bpずつと、中短期の方が大きく動いています。円も159円台半ばまで買われました。

 

セクターでは非鉄金属がやたらと弱く、業種別の最下位で-5.0%。

日鉄鉱業-15.5%、住友金属鉱山-11.5%、三菱マテリアル-9.8%、三井金属-8.6%、DOWAホールディングス-8.0%、JX金属-4.7%と総崩れです。

金相場の続落が理由に挙げられていますが、今日の金はむしろ-0.4%の小動きで、これだけでは説明がつきません。

TOPIXが9日続伸を始めた8月19日からの上げ幅を見ると、日鉄鉱業+19.5%、住友金属鉱山+18.2%、三菱マテリアル+17.3%と、TOPIXの+4.2%を大きく上回っていました。ここまで相場を支えていた資源・バリューに、全面安の日を選んで利益確定が出た、というのが実態でしょう。

 

自動車も重かったです。輸送用機器が-3.4%で、トヨタ自動車-3.4%、日産自動車-6.3%、スズキ-5.9%。トヨタのEV発売延期という報道に、中東情勢が販売動向に響くとの見方が重なった格好です。

 

金利上昇に弱いAI・半導体系も売られ、SUMCO-5.9%、東京エレクトロン-3.4%、アドバンテスト-2.5%、ディスコ-2.5%。ソフトバンクG-6.4%、リクルート-6.5%とキーエンス-5.2%は安値引けでした。

そのなかでキオクシアは前日比変わらずで踏みとどまったのだけが救いといった感じでした。

 

銀行-0.7%、医薬品-0.7%、海運-0.3%は下げ渋りました。

 

中小型株のほうは、グロース250指数が-2.8%と下げました。

パフォーマンスの悪い日経の方に引っ張られるようになってきており、全体的な状況は良くありません。

 

引き続き2トップの、ティアフォーが+19.7%のストップ高、Terra Droneが+11.0%と大幅上昇。この2銘柄だけでグロース市場の売買代金のおよそ3分の2を占めています。

今日の頼りは再度自動運転で、ダイナミックマッププラットフォーム(三井不動産レジデンシャルの3D空間プラットフォーム採用)+25.4%、アイサンテクノロジー(軽井沢町からの自動運転バス運行事業の受託)+19.0%、モルフォ(AstemoとのSDV向けカメラ技術の共同開発)+17.3%がそろってストップ高、ヴィッツも+19.2%でした。

 

このほか、フィジカルAI関連のブレインズテクノロジーは寄りから下げましたが、+6.7%。

サイバーセキュリティの提携が出たZenmuTechは一時ストップ高まで買われ、引けは+9.7%でした。

 

イラン情勢そのものが昔と比べて格段に悪化した、とは思っていません。

ただ、半導体関連銘柄のフィーバーが終わってしまっている分、米株も日本株も上昇して金融市場を支える、ということができなくなっています。

徐々にではありますが、スパイラル的に悪くなっている状況ですね。

 

日経平均は寄り付きの65,195円がそのまま日中高値で、安値が64,215円、引けもその近辺。戻す場面がありませんでした。

65,000円という一つの節をキープできずに終わり、上げる材料・きっかけが見当たらない以上、下方向を見ておかざるを得ない展開だと見ています。

 

 

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ポートフォリオマネージャーつぶやき

1000億円規模の投資運用を行ってきたファンドマネージャーの観点から、グローバル&日本、マクロ&ミクロ、株・為替・債券・コモディティー(暗号資産含む)・不動産を複合的に分析し、その結果を日本株の投資判断に落とし込みます。相場の流れを読み、リスクを取る局面なのかそうではないのかの判断、デルタ(リスク)の方向性とコントロールの方法、どの個別株で勝負すべきか、などの投資判断をお知らせするコラムです。 [1.日本株全体の動きとトレンドをお伝えします。 2.後場特有の大きな需給動向について、特別な状況で有り・無しがありそうな場合にはその判断もお伝えします。 3.ファンダメンタルズの裏付けが取り切れていないのだが、ポートフォリオマネージャーとして注目している銘柄を、フィーリングとスピード重視で【参考銘柄】としてお伝えします。]